熊本城天守閣完全復旧!2021年ついに内部公開!
平成28年(2016年)の熊本地震で、熊本城は瓦の落下、石垣の崩落、建物の一部損傷など多くの被害を受けたのは、皆様の記憶にも深く刻まれている事と思います。その後、復旧工事が進められ熊本地震から5年が経った、令和3年(2021年)春についに、天守閣の復旧が完了した事が報じられました。内部は震災前より一新され、展示も充実したものへ進化しました。先日祖父母のお墓参りで熊本を訪れたさいに、熊本城天守閣の復興の様子を内覧してきましたので、実際に撮影した写真と共にご紹介して参りたいと思います。
熊本地震について
熊本地震は平成28年(2016年)4月14日熊本県と大分県で相次いで発生しました。気象庁が示す震度階級で最も大きいとされる震度7を観測する地震が、4月14と4月16日2度にわたり発生しました。その他に、震度6強が2度、6弱が3度も発生し、その被害の大きさは国内観測史上最大のものでありました。2019年の調査では、全壊した住宅は8667棟にも及ぶと言われており、公共施設も数百棟の被害が及んでおり、熊本城も石垣の崩落等大きな被害に見舞われてしまいました。
2021年10月の熊本城の様子
この日は清々しい秋晴れで、青空に天守閣が完全復旧した熊本城が凛とした姿で建っている姿は大変胸が熱くなる思いでした。
スタッフの方のお話では熊本城が完全に復旧するまでに、約20年がかかると予測されているとの事でしたので、完全復旧までには、まだまだ長い年月が必要で、震災の残した爪痕がまだ残る様はとても辛いものでしたが、震災から5年でここまで復旧されたのはとても素晴らしい事で、携わった方々の努力や思いを感じずにはいられません。
特別見学通路
現在もまだ崩落したままの石垣等危険箇所があるため、安全に熊本城を見学できるように、特別見学通路というものが設置されています。北口券売所から進む北ルートと、南口券売所から進む南ルートがありました。今回私は南口券売所近くの駐車場へ停車した関係で、南ルートのみしか歩いていませんが、大変立派な橋が掛けられており、こちらはエレベーターも設置されておりますので、車椅子を利用されている方や、体調の優れない方でもお城まで通行しやすいように設置されておりますのでご安心ください。南ルートの通路からは、数奇屋丸の崩落した石垣を見ることもできましたし、熊本市役所方面の市内も一望できます。飯田丸五階櫓は現在土台の復旧工事の為解体されています。
熊本城天守閣完全復旧、内部公開の様子について
エレベーターの利用制限について
お城の内部は地下1階から、展望フロアの6階まであり、車椅子利用者や、階段の利用が困難な方のみエレベーターの利用が可能とパンフレットには記載されており、スタッフの方にお声がけすれば、エレベーターの利用が可能となっており、車椅子の方も安心して見学を楽しまれておりました。
トイレの場所について
お城の中にもトイレはありますが、大天守の地下1階出口付近となっており、上層階にありませんので、城内へ入る前に御手洗は済ませておかれると良いと思います。
地下1階穴蔵
天守閣入口は地下にある小天守の穴蔵で、かつては台所として使用されていた場所です。石垣井戸や、石階段などの実物を見る事ができるのですが、井戸はしっかりとフェンスのようなものでガードされているのにも関わらず、覗き込むと思わず足が竦むほど深く掘られていますので必見です。
1階加藤時代
隈本城の歴史や清正による新城築城や、忠広時代までの紹介展示がされているフロアとなります。加藤時代の城作りや、町づくりについて体感できるコーナーとなっています。
2階細川時代
細川家の入城後や、拡大する城下についての模型や映像で詳しく解説されていました。城郭、城下模型は分かりやすくライトアップをしながら、ガイドアナウンスが放送されるので、模型をただみるだけで終わらない工夫がされており、とても分かりやすく、全てのお城に設置されていてもいいなぁと感動しました。ぜひ足を止めてご覧頂きたい場所です。
3階近大代
軍施設として使われていた近代の熊本城について解説されています。西南戦争で焼失した天守や、明治22年の震災、昭和の修理、再建などの紹介もあり、天守再建の映像がみられるシアターもありました。
4階現代
熊本城の修理と復元や平成28年熊本地震の被害と復旧に関する展示のほか、復興城主デジタル芳名版もあります。天守閣の被災状況を再現した模型の展示もあります。
五階通路
五階は展望フロアへ続く通路となっています。
6階展望フロア
熊本市街地が一望できる最上階フロアで、スマートフォンのアプリで、AR機能を使うと、明治初期の古写真と現代の景色を重ねて表示する事ができますので、ぜひご覧になってみてください。
熊本城見学料金案内
熊本城のみではなく、せっかくなので近隣施設もゆっくりと見学して見たい方向けの共通券なども販売されておりますので、共通券等お得に見学できるチケットの紹介をします。
熊本城のみ一般
- 未就学児 無料
- 小中学生 300円
- 高校生以上 800円
熊本城のみ団体割引
- 小中学生 240円
- 高校生以上 640円
年間入園券
高校生以上1600円
熊本博物館入場料(団体割引)
- 中学生以下200円(160円)
- 高校生・大学生 300円(240円)
- 一般 400円(320円)
プラネタリウム観覧料
- 中学生以下100円(80円)
- 高校生・大学生 150円(120円)
- 一般 200円(160円)
プラネタリウムの観覧は博物館の入場料が必要となります。
熊本城ミュージアムわくわく座入館料
- 小中学生 100円(80円)
- 高校生以上 300円(240円)
熊本城とわくわく座2館共通券
- 小中学生 300円
- 高校生以上850円
熊本城・わくわく座・熊本博物館3館3館共通券
- 小中学生 400円
- 高校生以上 1,100円
バス利用案内
無料シャトルバス
午前9時から、午後17時までの間は、無料シャトルバスが城彩苑と二の丸駐車場を約10~15分間隔で運行されています。
熊本城周遊バスしろめぐりん
午前9時から午後17時まで熊本駅前を発着口に、毎日熊本城周辺の観光地を結んでいます。20~30分間隔で運行中。
- 大人 1回160円/1日400円
- 小人 1回 80円/1日200円
熊本城の営業時間
午前9時~午後17時で入園は午後16時半までとなりますのでお気を付けください。
問い合わせ先
熊本城運営センター電話096-223-5011
復興城主・災害復旧支援金
熊本城復旧と復元の為、熊本城では支援金の寄付を募っています。
ご寄付は熊本城ミュージアムわくわく座1階ロビーで、現金のみの受付をされています。詳しく知りたい方は熊本城公式ホームページをご確認ください。
熊本城天守閣復旧、内部公開!2021年のまとめ
今回は実際に訪れた際の写真を交えながらお届けしました。日本の歴史を次の世代、また次の世代へと継承されて行くことは、とても大切な事であり、復旧、復興が忘れられる事無く、多くの方の支援を受けながら続いていけたらと心から願います。
展示スペースも最新の技術を取り入れながら、とても工夫されていて、分かりやすく楽しむことができましたので、歴史オタクでない方でも十分に楽しんで頂ける施設に変化していますのでぜひ機会がありましたら訪れてみてはいかがでしょうか?
お城が復興していく途中段階を見られたことは、とても貴重な体験となりました。